豊田市で蕁麻疹でお困りの方は休日診療の豊田市瑞穂町「こはく皮フ科」へ

はじめに

突然、皮膚に赤いブツブツやミミズ腫れのようなふくらみが出て、強いかゆみに襲われる…。
夜にかゆくて眠れなかったり、朝起きたら全身に広がっていて驚いたり、そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。これが「じんましん(蕁麻疹)」と呼ばれる症状です。

じんましんは数時間のうちにスッと消えてしまうことも多い一方で、何日も繰り返し出る人や、毎日のように症状が出て生活に支障をきたす人もいます。見た目には一時的な発疹に見えるかもしれませんが、本人にとっては「かゆくて落ち着かない」「集中できない」といった大きな負担になる病気です。そのため、軽く考えず、正しく理解して向き合うことがとても大切です。

豊田市の「こはく皮フ科」では、こうしたじんましんに悩む患者さんに対して、診断・治療はもちろん、毎日の生活でできる工夫やセルフケアのアドバイスまで含めた総合的なサポートを行っています。とくに豊田市中心部だけでなく、小原地区や旭地区など、山あいの地域から通院される患者さんも少なくありません。学校やお仕事、家事・育児で忙しい中でも通っていただけるよう、地域に根ざした診療を心がけています。

この記事では、じんましんの原因・症状・治療法・自宅でできるケア方法について、「こはく皮フ科」の女性院長が解説します。


■ じんましんとは?
じんましんは、皮膚の表面に赤みを帯びた膨疹(ぼうしん)と呼ばれる盛り上がりが急に現れ、かゆみを伴う病気です。
特徴的なのは、数時間〜1日以内に跡を残さず消えること。湿疹やアトピーとは異なり、皮膚に長く残らないのが特徴です。
皮膚の奥にある「肥満細胞(マスト細胞)」からヒスタミンなどの化学物質が放出され、それが血管を広げたり、神経を刺激したりすることで赤みやかゆみが出ます。

■ 症状の特徴(じんましん)
じんましんの一番の特徴は、突然、皮膚に赤いふくらみやミミズ腫れのような膨らみが出ることです。これらは「膨疹(ぼうしん)」と呼ばれ、見た目には蚊に刺されたようなふくらみや、地図のように広がる赤みとして現れます。
多くの場合、これらの皮膚の変化には強いかゆみが伴います。
ときにはチクチクした感じや、焼けるような感覚を訴える方もおられます。特に夜に症状が出ると、眠れないほどの不快感を感じることもあります。

●一度出ると、すぐ消える?
じんましんの特徴のひとつが「短時間で消える」ことです。
個人差はありますが、たいていの場合、赤みやふくらみは数十分から数時間のうちに自然と消えてしまいます。朝起きたときには広がっていたのに、昼には何もなかったかのようになっている――そんなことが繰り返されることも珍しくありません。
しかし、これが逆に患者さんを不安にさせてしまう原因にもなります。
「皮膚に異常があるのに、病院に行こうとすると消えている」
「薬が効いたのかどうか分からない」
「写真に撮ろうとしても、間に合わない」
そんな声が多く聞かれます。

● 全身どこにでも出る可能性が
じんましんは体のどの部位にも出る可能性があります。顔や首、腕や足、お腹、背中、おしりなど、皮膚があるところならどこでも出るといっても過言ではありません。
特にお子さんの場合、体のあちこちに出たり、症状が急に強くなったりするため、保護者の方がとても心配されて来院されることも多いです。

● 唇やまぶたの腫れも
人によっては、唇やまぶたといった粘膜に近い部分や皮膚の薄いところが急に腫れることもあります。特に唇が大きく腫れたり、まぶたが腫れて目が開けにくくなったりすると、驚いてしまう方もいらっしゃいます。
これらの症状もじんましんの一部であり、多くは時間とともに引いていきますが、稀に呼吸に関わる部位(のどや舌)が腫れてしまうケースもあります。その場合は迅速な医療的対応が必要となるため、見逃さず、注意深く様子を見ることが大切です。

● 「原因がわからない」がいちばんつらい
じんましんは、短時間で出たり消えたりを繰り返すため、「いったい何が原因なのか分からない」と悩まれる方がとても多いです。
実際、検査をしても明確な原因が見つからないことも少なくありません。
食べ物?薬?ストレス?寒暖差?アレルギー?──思い当たることはあっても、それが毎回関係しているとは限らず、「自分の体で何が起きているのか分からない」ことが精神的にもつらくなる要因になります。
だからこそ、症状が出ていないときでも診察に来ていただくことがとても大切です。
じんましんは「出ているときしか診てもらえない」と思われがちですが、症状がなくても、しっかりと話を聞いて、生活習慣や過去の症状からヒントを探すことができます。

■ じんましんのよくある悩み
じんましんは「数時間で消えることもあるから大丈夫」と思われがちですが、実際に経験している患者さんにとっては、とてもつらく、不安の多い病気です。ここでは、診察の場でよく耳にする「悩み」を整理してご紹介します。

・かゆみが強すぎてつらい
じんましんの一番の特徴は、やはりかゆみです。
「夜眠れない」「掻いてしまって肌が傷だらけになる」「勉強や仕事に集中できない」など、日常生活に直結する困りごとにつながります。かゆみは我慢するほど強く感じられ、かけばかくほど悪化するため、精神的な疲れにもつながります。

・出たり消えたりするから、原因が分からない
症状が出ているときに病院へ行くと消えてしまう、写真を撮ろうとすると跡形もなく消えている…。
じんましんは「証拠を残さない病気」とも言えるほど、消えるのが早いのが特徴です。そのため「自分は何が原因で出ているのか」がなかなか特定できず、不安が続いてしまいます。検査をしても明確な原因が見つからないことも多く、「どうすればいいのか分からない」という声が多いです。

・毎日のように繰り返す不安
急性じんましんは数日で治まることが多いですが、慢性じんましんになると毎日、あるいは週に何度も繰り返すことがあります。
「今日もまた出るのでは?」という不安が常につきまとい、外出や旅行、学校行事などを心から楽しめない方も少なくありません。予定を立てても「じんましんが出たらどうしよう」と思ってしまい、気持ちが落ち込むこともあります。

・学校や仕事への影響
学生さんにとっては、授業やテストの最中にじんましんが出て集中できなかったり、体育や部活で汗をかくと悪化したりと、学業への影響が大きいです。特に思春期は見た目を気にする年代でもあり、「友達に見られるのが恥ずかしい」という気持ちも強くなります。
社会人では、人前でかゆみを我慢できずに困ったり、顔や首に出ることで、「体調が悪そうに見られるのでは」と気にしてしまったりすることがあります。

・見た目の問題と精神的なストレス
じんましんは皮膚が赤く盛り上がるため、見た目のインパクトが強い症状です。顔や手に出ると、周囲から「どうしたの?」と聞かれることも多く、本人は気持ちが沈んでしまいます。
さらに「自分の体に何か大きな病気があるのでは」と不安に感じたり、慢性的に繰り返すことで「一生治らないのでは」と思い込んでしまったりする方もいます。こうした心理的な負担は、かゆみや発疹をさらに悪化させる悪循環につながることもあります。

・薬を飲み続ける不安
慢性じんましんでは、抗ヒスタミン薬などを長期間続けて飲む必要がある場合があります。
「ずっと薬を飲み続けて大丈夫だろうか」「やめるとまた出るのでは?」と心配される方も多くいます。特にお子さんの場合、保護者の方から「副作用が心配」「本当に必要なのか」と相談されることがよくあります。

・食事制限への戸惑い
「食べ物が原因では?」と思ってしまい、卵や乳製品、小麦、エビ・カニなどを自己判断で制限する方も少なくありません。しかし、実際には食物アレルギーが原因でないケースの方が多く、むやみに制限してしまうと栄養バランスを崩すことにもつながります。「何を食べていいのか分からない」と悩み、食事そのものがストレスになってしまう方もいます。

・生活習慣との関係が見えにくい
ストレス、睡眠不足、疲労、気温や湿度の変化…。
こうした要因でじんましんが悪化することがありますが、はっきりしたパターンが分かりにくいため「気をつけているのにまた出てしまう」と落ち込む方が多いです。特に受験や就職活動など、緊張が続く時期には悪化しやすく、本人も家族もどうしていいか分からなくなってしまいます。

・子どものじんましんに対する保護者の不安
小さなお子さんにじんましんが出ると、保護者の方は「アレルギーでは?」「命に関わらない?」と強い不安を感じます。繰り返す場合は「学校に通わせても大丈夫か」「給食でまた出たらどうしよう」と悩まれる方も多いです。
症状が夜に出やすいこともあり、「夜中に救急に行った方がいいのか」と迷う場面も少なくありません。

・息苦しさや腫れへの恐怖
唇やまぶたが腫れることもありますが、まれにのどや舌が腫れて息苦しさにつながる「血管性浮腫」という状態が起こることもあります。このため「また腫れて呼吸が苦しくなったらどうしよう」という恐怖を抱く方もいます。普段の症状が軽くても、このリスクを知ってから強い不安にとらわれる方もいらっしゃいます。

・周囲に理解されにくい
じんましんは数時間で消えてしまうため、病院に行ったときには症状が出ていないことも多く、家族や学校、職場でも「本当に出ているの?」と理解されにくい病気です。
「仮病と思われてしまう」「大げさだと誤解される」と悩む方も少なくなく、孤独感を抱いてしまう原因にもなります。


■じんましんの分類

◆ 急性じんましん
「急性じんましん」とは、症状が出てからおおむね6週間未満でおさまるタイプを指します。
多くは数日〜1、2週間で落ち着くことが多く、原因が比較的はっきりしているケースが目立ちます。

主な原因
• 食べ物
 卵・牛乳・小麦・エビ・カニなどが代表的な食物アレルゲンです。ときには、魚や果物、ナッツ類が原因になることもあります。摂取して数分〜数時間以内に出ることが多く、本人や周囲が気づきやすいのが特徴です。
• 薬
 抗生物質、解熱鎮痛薬(いわゆる痛み止め)などで出ることがあります。薬を飲んだ直後だけでなく、数日後に症状が現れることもあり、注意が必要です。
• 感染症
 風邪や胃腸炎など、体がウイルスや細菌と戦っているときに免疫反応の一環としてじんましんが出ることがあります。小児ではこのパターンが比較的多く見られます。
• 虫刺され
 蚊やダニなどの虫に刺された部位から全身性の反応が出て、じんましんのように広がることもあります。

急性じんましんの特徴
急性じんましんは、原因が分かれば避けやすいというメリットがあります。例えば「エビを食べたあとに毎回出る」と分かれば、原因を避けることで再発を防ぐことができます。
ただし、「食べ物かと思ったら実は薬だった」「感染症がきっかけだった」など、思い込みで自己判断してしまうと正しい対策ができないため、医師の診察で確認することが大切です。

◆ 慢性じんましん
一方で、6週間以上続く場合は「慢性じんましん」と呼びます。
毎日のように繰り返し出る人もいれば、週に数回だけという人もいますが、長引くほど生活への影響が大きくなります。

慢性じんましんの特徴
• 明確な原因が特定できないことが多い
• 出たり消えたりを繰り返す
• かゆみで眠れない、集中できないなど生活の質が下がる

慢性じんましんの原因は、実は、約7割程度が「特定できない」といわれています。
体質や免疫の働きのバランス、ストレスや自律神経の乱れ、温度や湿度の変化など、いくつもの要素が絡み合って症状が出ると考えられています。
また、食べ物や薬など明確な「アレルギー反応」とは違い、体の中でヒスタミンが放出されやすい状態になっていることが背景にあります。
そのため、アレルギー検査をしてもはっきりした原因が見つからず、「どうして出るのかわからない」と悩む方が非常に多いのです。

◆ 特殊なタイプのじんましん
急性・慢性のほかに、特定の刺激によって出る特殊なタイプも存在します。
• コリン性じんましん
 運動、入浴、緊張などで汗をかいたときに出るタイプです。小さな赤いプツプツが全身に広がり、強いかゆみを伴います。若い世代に多く、受験勉強や部活動のストレスがきっかけになることもあります。
• 寒冷じんましん
 冷たい風や水に触れたときに出るタイプです。冬の外出や冷たいプールなどで症状が出やすく、ときにはアイスクリームを食べただけで口の周りに出ることもあります。
• 日光じんましん
 強い日差しに当たった直後に皮膚が赤く腫れ、かゆみが出るタイプです。屋外での部活動や通学のときに悩む学生さんもいます。日焼け止めや衣服による予防が大切になります。

◆原因を探す難しさ
このように、じんましんには食べ物・薬・感染症などはっきりした原因があるものもあれば、原因が特定できない慢性のものや、特定の環境で出る特殊なものもあります。
原因をはっきりさせることは再発予防にとても役立ちますが、すべてのケースで特定できるわけではありません。
だからこそ、「自分のじんましんはどのタイプか」を知ることが治療の第一歩となります。
豊田市の「こはく皮フ科」では、患者さんの症状が出るタイミングや生活習慣、体調の変化などを丁寧にお聞きし、一緒に原因を探りながら治療を進めています。

こはく皮フ科でのじんましんの検査・治療

● どんな検査をするの?
じんましんは、多くの場合「見た目の症状」と「どんな経過をたどっているか」をくわしく聞くだけで診断できます。赤いブツブツが出たり、かゆみが強くなったり、時間がたつと消えたり――こうした特徴的なパターンから判断できることが多いのです。
ただし、症状が長引くときや、なかなか原因がわからないときには、追加の検査をすることもあります。検査を行う理由は「他の病気が隠れていないか」「治療方針を立てるためのヒントを得るため」です。代表的なものを紹介します。

  1. 血液検査
    もっともよく行われるのが血液検査です。
    ここでは、次のようなポイントを調べます。
    • アレルギーの有無:特定の食べ物や花粉、ダニなどに反応していないか。IgE(アイジーイー)という抗体の量を調べることで、アレルギー体質の目安がわかります。
    • 炎症反応:体の中で炎症が強く起きているかどうか。白血球の数やCRPという数値をみます。
    • 自己免疫の関与:まれに、自分の体を攻撃してしまう「自己抗体」が関係している場合もあり、そうしたものが出ていないかをチェックすることもあります。
  2. アレルギー検査(必要な場合)
    皮膚テストや血液中の特異的IgE抗体の測定を行うことがあります。たとえば卵、牛乳、小麦、エビ、カニといった代表的な食べ物や、ハウスダスト・花粉などに対して反応していないかを確認します。
    ただし、慢性じんましんでは、こうした検査で「原因がこれだ!」と特定できるケースは意外と少ないのも現実です。
  3. 他の病気との区別
    じんましんに似ていても、別の病気であることもあります。必要に応じて血液検査や皮膚の診察を組み合わせ、別の病気ではないかを見きわめます。
  4. 慢性じんましんの場合の難しさ
    6週間以上つづく「慢性じんましん」では、原因がはっきり特定できないことが非常に多いです。血液検査やアレルギー検査をしても「大きな異常はありません」と言われるケースも少なくありません。これは「原因がない」という意味ではなく、「現代の医学では特定できないことが多い」ということを表しています。

● 治療方法

■ 内服薬による治療
じんましんの治療でいちばん基本となるのは「飲み薬」です。
飲み薬といってもいろいろ種類がありますが、中心になるのは 抗ヒスタミン薬(こうヒスタミンやく) と呼ばれるお薬です。

  1. 抗ヒスタミン薬(内服薬)
    じんましんの赤みやかゆみは、体の中で「ヒスタミン」という物質が出ることで起こります。ヒスタミンは、アレルギー反応や炎症のときに分泌される物質で、皮膚の血管を広げたり、神経を刺激してかゆみを強めたりします。
    抗ヒスタミン薬は、このヒスタミンの働きをブロックして、かゆみや発疹をしずめる効果があります。
    昔のお薬では「眠気」が強いものも多かったのですが、現在は眠気の少ないタイプが増えていて、学校や仕事に支障を与えにくくなっています。

よく使われる抗ヒスタミン薬の例

• ビラノア(一般名:ビラスチン)
眠気がほとんど出にくく、速やかに効くのが特徴です。食後すぐに飲むと吸収が悪くなるため、空腹時に飲む必要があります。

• アレロック(一般名:オロパタジン)
じんましんやアレルギー性鼻炎に広く使われてきた薬で、しっかりした効果が期待できます。やや眠気を感じる方もいます。

• ルパフィン(一般名:ルパタジン)
抗ヒスタミン作用に加えて、炎症を強める他の物質も抑える働きがあり、かゆみや発疹に幅広く対応できる薬です。

このほかにもクラリチン(ロラタジン)、ジルテック(セチリジン)、アレグラ(フェキソフェナジン)など、多くの種類があります。患者さんの年齢やライフスタイル、副作用の出やすさを考えて選びます。

  1. 補助的に使う内服薬(H2ブロッカー・ロイコトリエン拮抗薬)
    抗ヒスタミン薬がじんましん治療の中心ですが、それだけで十分にコントロールできない場合や、症状が強い場合には「追加のお薬」としてほかの種類を組み合わせることがあります。代表的なのが H2ブロッカー と ロイコトリエン拮抗薬 です。

◆ H2ブロッカー
H2ブロッカーは、もともと「胃酸を抑える薬」として開発されました。胃の中の酸を出す働きを弱めることで胃潰瘍などを治す薬ですが、ヒスタミンの働きをブロックするという点では抗ヒスタミン薬と共通しています。
皮膚にも作用するため、じんましんが強いときに抗ヒスタミン薬と一緒に使うと、かゆみや発疹がさらにおさえられることがあります。

代表的なお薬

• ガスター(一般名:ファモチジン)
胃薬として有名ですが、H2受容体というスイッチをブロックすることで、ヒスタミンの作用を抑えます。じんましんの治療では「追加のお薬」として併用されることがあります。

H2ブロッカー単独で使うよりも、「抗ヒスタミン薬+H2ブロッカー」という組み合わせで効果が出やすいといわれています。

◆ロイコトリエン拮抗薬
「ロイコトリエン」という物質は、アレルギー反応の中で炎症や気管支の収縮を引き起こす原因のひとつです。喘息やアレルギー性鼻炎の治療でよく使われていますが、じんましんでも効果が期待できることがあります。
抗ヒスタミン薬で十分に改善しないときや、体質的にアレルギー反応が強い患者さんに追加すると、かゆみが軽くなることがあります。

代表的なお薬

• シングレア(一般名:モンテルカスト)

• オノン(一般名:プランルカスト)

いずれも毎日1回の内服で続けやすく、副作用も比較的少ない薬です。特に喘息や鼻炎を合併している方では、一石二鳥の効果が得られることがあります。

  1. ステロイド薬(内服薬・短期使用)
    基本的には抗ヒスタミン薬でコントロールしますが、炎症がとても強い場合や、じんましんが急激に全身に広がってしまったときには、短期間だけ「ステロイドの飲み薬」を使うことがあります。

• プレドニン(一般名:プレドニゾロン)
体の炎症を強力に抑える薬です。即効性があり、短期間で症状をおさえる必要があるときに使用されます。

• セレスタミン
プレドニンに抗ヒスタミン薬を組み合わせた薬で、炎症とかゆみを同時に抑える効果があります。

ただし、ステロイドは副作用の心配があるため、長期間の連用は避け、医師の指示に従って必要なときに短く使うのが基本です。

■外用薬による治療:レスタミンコーワクリーム

じんましんの治療は、基本的には「内服薬」で体の中から症状をコントロールするのが中心です。ただし、かゆみが強い部位にピンポイントで塗ることで楽になる場合もあります。その代表的な薬が、レスタミンコーワクリーム です。

  1. どんな薬?
    レスタミンコーワクリームは、皮膚に直接塗って使う「抗ヒスタミン薬入りの塗り薬」です。内服の抗ヒスタミン薬と同じように、かゆみの原因となる「ヒスタミン」の働きをブロックして、皮膚の赤みやかゆみを和らげます。
  2. 特徴
    • かゆみを直接しずめる
    赤みや発疹のある部分に直接塗ることで、ピンポイントに効果を発揮します。
    • 速効性がある
    皮膚に塗るとすぐに薬が届くため、「今かゆい!」というときに役立ちます。
    • 全身への影響は少なめ
    内服薬に比べると体の中に吸収される量が少ないので、眠気などの全身性の副作用はほとんどありません。
  3. 注意点
    • あくまで「補助的」な薬であり、慢性じんましんを根本的に治すものではありません。
  • 内服薬の代わりにはならないため、基本は「内服薬でコントロール+必要なときに外用薬を追加」という使い方になります。

■お子さんや障害児童・障害者の方への配慮
じんましんの治療薬は、大人だけでなく、小さなお子さんや障害児童、そして障害者の方にも使いやすいように工夫されています。患者さん一人ひとりの状況に合わせて、薬の種類や形を調整できることが大きな特徴です。

  1. 飲み薬の形を選べます
    じんましんに使う内服薬は、同じ成分でも複数の形(剤形)があります。
    • 錠剤(タブレット):飲みやすく持ち運びもしやすいです。中高生や大人に向いています。
    • 粉薬(散剤):錠剤を飲み込むのが難しい小児や障害児童の方に適しています。少量の水や食べ物と混ぜて服用できるため安心です。
    • シロップ:さらに飲み込みが苦手な方や、甘みを好むお子さんに。障害者の方で嚥下障害(飲み込みの困難)がある場合にも役立ちます。
    このように、薬は「飲める形」を患者さんに合わせて選ぶことができます。
  2. 障害児童や障害者の方への具体的な工夫
    • 発達障害・知的障害のあるお子さん
    味やにおい、食感に敏感な場合があります。無理に錠剤を使わず、粉薬やシロップを選ぶなど、ストレスにならない工夫をします。
    • 身体障害のある方
    手先の不自由さや視力の低下などで服薬管理が難しいときは、カレンダーや服薬補助グッズを用いたり、ご家族・介助者と一緒にサポート体制を整えたりします。
    • 言葉で症状を伝えにくい方
    かゆみや不快感をうまく表現できないことがあります。そのため、ご家族や支援者が皮膚の状態をよく観察し、発疹やかきむしりのサインに早く気づくことが大切です。

● 自宅でできるケア・生活の工夫
じんましんは、薬でコントロールすることが基本ですが、日常生活の中でのちょっとした工夫によっても、症状の悪化を防ぎ、かゆみをやわらげることができます。ここでは、家庭でできる具体的な工夫を詳しく紹介します。

  1. かゆくても「かかない」ための工夫
    じんましんはかゆみが強く、「かきたい!」という衝動をおさえるのはとても大変です。けれど、かいてしまうと、赤みや腫れが悪化したり、新しくその部位に、じんましんが出てしまったりします。完全に「かかない」のは難しいため、次のような工夫が役立ちます。 • 冷やす:かゆみが強い部分に、冷たいタオルや保冷剤(必ずタオルで包む)をあてると、一時的にかゆみが落ち着きます。
    • 爪を短く整える:かいてしまったときでも、爪が短ければ皮膚へのダメージが少なくなります。
    • 手袋や手カバー:小さなお子さんや寝ている間にかいてしまう方には、柔らかい綿の手袋が有効です。
  2. 入浴の工夫
    お風呂は皮膚を清潔にし、リラックスにもつながります。ただし、入り方を間違えると逆にかゆみを悪化させることがあります。
    • ぬるめのお湯:熱いお湯は血流を一気に増やし、かゆみを強めます。37〜39℃くらいのぬるめのお湯がおすすめです。
    • 入浴時間は短めに:10〜15分を目安に、長風呂は避けましょう。
    • 石けんは低刺激:香料や着色料が少ない敏感肌用を選び、やさしくなでるように洗うのが大切です。
    • ゴシゴシ洗いはNG:ナイロンタオルで強くこすると皮膚が刺激され、じんましんを悪化させることがあります。
  3. 食生活の工夫
    食べ物自体が直接の原因ではなくても、刺激になることがあります。
    • 控えたいもの:お酒(アルコール)、香辛料、カフェインの多い飲み物(コーヒー・エナジードリンクなど)。
    • 心がけたいこと:野菜、果物、魚、肉、豆などをバランスよくとること。栄養のかたよりは免疫や皮膚の回復を遅らせます。
    • 水分補給:十分な水分は血流をスムーズにし、体調を整える助けになります。
  4. 睡眠とストレス管理
    睡眠不足やストレスは、じんましんを悪化させる大きな要因です。
    • 生活リズムを整える:毎日なるべく同じ時間に寝起きする習慣をつけましょう。
    • 寝室環境を快適に:室温は少し涼しめに。寝具は吸湿性のある綿素材にすると快適です。
    • ストレス対策:軽い運動、読書、音楽、深呼吸など、自分に合ったリラックス法を見つけておくことも有効です。
  5. 衣服の選び方
    毎日肌に触れる衣服も重要です。
    • 綿素材を基本に:刺激が少なく、吸湿性に優れています。
    • 避けたい素材:ウールや化学繊維はチクチクしたり、熱がこもったりし、悪化の原因になりやすいです。
    • 締め付けの少ない服:ゴムのきつい下着やぴったりした服は避け、ゆったりとしたものを選びましょう。
  6. お子さんへの特別な工夫
    小さなお子さんに「かかないでね」と伝えても、なかなか難しいものです。
    • 爪を短く整える習慣をつける
    • 就寝時は手袋やカバーを利用する
    • 「冷やすと気持ちいいよ」と声をかけ、かかない代わりの対処法を一緒に試してみる
    • 学校や保育園の先生に「かゆみが出やすい」ことを伝えておくと安心です

● まとめ

じんましんは、ただ一時的に「かゆいだけ」の症状と思われがちですが、実際には生活の質を大きく下げてしまう病気です。夜眠れないほどの強いかゆみが続いたり、勉強や仕事に集中できなかったりと、日常生活に深刻な支障をきたすことも少なくありません。さらに「原因がわからない」「また出るのではないか」という不安がつきまとうため、患者さんご本人はもちろん、ご家族にとっても大きな負担になることがあります。

こうしたじんましんに対して、豊田市の「こはく皮フ科」では、急性蕁麻疹・慢性蕁麻疹どちらのタイプにも対応しています。まずは丁寧な問診を行い、発疹の経過や生活背景をじっくりと伺いながら、症状の裏に隠れている原因やきっかけを探ります。そのうえで、薬の使い方だけにとどまらず、毎日の生活の工夫や、学校や家庭で困っていることを一緒に整理しながら治療方針を立てていきます。

特にお子さんや学生さんの場合、「かゆみで眠れず集中できない」「学校で困っているけれど言い出せない」といった悩みを抱えていることが多いため、保護者の方や学校とも連携しながら治療を続けられるようサポートします。また、大人の方に対しても、仕事や家事に支障が出ないよう、生活スタイルに合わせた薬の選び方や過ごし方を提案しています。

当院は豊田市中心部だけでなく、小原地区・旭地区など近郊からも通いやすい場所にあり、地域の皆さまにとって身近で相談しやすい皮膚科を目指しています。「症状が出たり消えたりするけど大丈夫かな?」「薬を飲み続けていいのだろうか?」といった素朴な疑問にも、丁寧にお答えします。

じんましんに悩まされている方へお伝えしたいのは、「我慢せずに早めに相談することが大切」ということです。正しい診断と治療、そして生活の工夫を組み合わせることで、かゆみによる不安や不快感は大きく減らすことができます。

豊田市の「こはく皮フ科」では、中学生・高校生から大人の方まで幅広くじんましんに対応し、薬の使い方・生活の工夫・学校や家庭での過ごし方まで寄り添ってご提案しています。かゆみでつらい思いをしている方は、どうぞお気軽にご相談ください。

豊田市【こはく皮フ科】女性院長による蕁麻疹(じんましん)の解説

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