エクストラック(308nm エキシマライト)が悪性リンパ腫、特に**皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)の一種である菌状息肉症(Mycosis Fungoides)**に対して使われることがあります。
🔬【エクストラックと悪性リンパ腫(CTCL)】
✅ 使用される主な疾患:
- 菌状息肉症(Mycosis Fungoides)
- 初期〜中等度の皮膚T細胞リンパ腫
✅ 効果の根拠:
- 紫外線(UVB)はT細胞を誘導死(アポトーシス)させる作用がある
- ピンポイントで病変部に集中照射できるため、正常な皮膚への影響が少ない
- 特に限局性や初期病変への局所治療として有効
✅ エビデンスや報告:
- 小規模な臨床試験や症例報告では、病変の縮小や色素改善、かゆみの軽減が報告されている
- ただし、NB-UVBやPUVA(ソラレン+UVA)と比べると、使用例やエビデンスの蓄積はまだ少なめ
✅ 治療の流れ:
- 週1~2回照射
- 数週間~数ヶ月継続し、病変の改善を観察
- 通常は単独ではなく、他の治療(ステロイド外用・内服・全身療法)と併用
🧾 注意点:
- 中等度~進行期の悪性リンパ腫には単独では不十分
- 病変の深さや範囲によっては効果が限定的
- 長期の安全性は完全には確立されていない(特に悪性腫瘍では慎重に使用)
✅ まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
対象 | 主に初期の皮膚T細胞性リンパ腫(菌状息肉症) |
効果 | 限局病変の縮小、炎症抑制、T細胞のアポトーシス誘導 |
使い方 | 他の治療と併用するのが一般的 |
エビデンス | 有望だが、まだ研究段階が多い |