🔹中波紫外線療法(NB-UVB: Narrowband UVB)
✅ 特徴:
- 波長:311〜313nmの紫外線B波(UVB)を使用
- 全身照射が可能
- 比較的副作用が少なく、安全性が高い
✅ 対象疾患:
- 尋常性乾癬
- アトピー性皮膚炎
- 白斑(尋常性白斑)
- 掌蹠膿疱症
- 類乾癬 など
✅ 効果:
- 炎症を抑制し、免疫反応を調節
- 色素細胞(メラノサイト)の活性化(特に白斑で)
- 治療回数:週2〜3回で数週間〜数ヶ月の治療が一般的
🔹エクストラック(エキシマライト:Excimer Light)
✅ 特徴:
- 波長:308nm(エキシマレーザーとほぼ同じ)
- 特定の病変部位のみをピンポイントで照射
- エネルギーが強く、局所治療に特化
✅ 対象疾患:
- 白斑(特に部分的なもの)
- 乾癬
- 円形脱毛症
- 掌蹠膿疱症 など
✅ 効果:
- 高出力で短期間に効果が期待できる
- 健常皮膚への影響を避けつつ、病変部に強力照射
- 治療回数:週1〜2回、局所ならNB-UVBより早く効果が出る場合も
🆚 比較まとめ
特徴 | NB-UVB | エクストラック(エキシマライト) |
---|---|---|
照射範囲 | 全身 | 局所(病変部のみ) |
波長 | 311–313nm | 308nm |
出力 | 中等度 | 高出力 |
治療頻度 | 週2〜3回 | 週1〜2回 |
副作用 | 少ない | やや赤みや刺激が出やすい |
効果 | 比較的安定 | 即効性あり(個人差あり) |
✅ どちらを選ぶべき?
- 広範囲の疾患(全身性白斑や乾癬など) → NB-UVB
- 限局性の病変(顔の白斑、部分的な円形脱毛症など) → エクストラック
症状の場所や範囲、肌の状態によって医師と相談しながら適切な治療法を選ぶのが大切です。